浴室リフォームって、
「人生で一度経験するかどうか?」
というくらい数少ない住宅イベントのひとつです。
なので、いざ浴室リフォームをするとなると、何をどうしたら良いものか迷ってしまい、結局、経験豊富なリフォーム業者さんの言いなりになってしまいがち。
でも要注意!
浴室リフォームをどこに頼むかは、リフォーム業界の秘密を知ってから決めないとかなり損します。
例えば、次の写真のような浴室リフォームをする場合ですが...
費用の目安は50万円 ~ 90万円
- どうして『~』がつくのか?
- しかも同じユニットバスを使ったリフォームでも、なぜ浴室リフォーム費用は40万円も違ってくるのか?
当サイトは、これらの浴室リフォーム見積もりの秘密について、住宅リフォーム業界の暴露話を交えながら詳しくお教えします。
ちなみに管理人は、22年間某全国大手住宅設備機器メーカーの工事管理会社に勤務し、大手ゼネコンさんや工務店さんにお風呂(ユニットバス)を販売・納品する管理業務をしていました。
また浴室リフォームに関しても、会社の事業拡大命令に沿って営業&販売管理責任者を担当していました。
ですが今はもう、会社を早期退職し全く別の仕事をしていますので、特に業界にしがらみなど何もありません。
そこで、今まで管理人が行ってきた実務経験を基に、
についてお話をさせていただきます。
これから私が暴露する「浴室リフォームの業界ウラ話」を知っておけば、あなたのは、リフォーム業者に騙されることなく絶対に安くできます。
浴室リフォームの見積もり費用がマチマチな理由
それは浴室リフォーム費用には定価がなく、工事見積もりはリフォーム業者が自由に決められるから。
あなたが

『そろそろ浴室のリフォームのこと、真剣に考えなきゃ...』
と思っても、
- 浴室リフォームの費用ってmウチだとどのくらいかかるんだろう?
- 足の伸ばせるお風呂にできるのかな?
- どこに頼んだら一番イイのだろう?
- アフターサービスも万全なのはどこ?
ってワカラナイことがたくさん出てくるハズです。
そもそも浴室リフォームなんて、普通は「人生で一度経験をするかどうか?」くらいのモノですから、誰もが正しい見積もりの集め方なんて知りません。
ですから、浴室リフォーム費用って、いったいいくらが正解なんだろう?って不安になるのが当たり前です。
浴室リフォームに定価がナイのは工事費に秘密がある
浴室リフォーム費用には、いわゆる「定価」がありません。
どんなリフォーム業者にお願いしても、会社毎に工事見積もりの仕方がまったく違うので、金額もまた違ってきます。
有名な全国リフォーム店でも、リフォーム専門店でも、地場工務店でも、です。
これはイメージ的にいうと、注文住宅とか新築マンションとかと同じ。
注文住宅とか新築マンションは、見た目や内装仕様がほぼ一緒でも、会社が違うと価格も変わりますよね。
たとえば、
これは街場の小さなリフォーム店とは、「技術力」「信用力」「保証内容」「アフターサービス」が違うからという理由です。
浴室リフォーム見積もりは工事費=人件費で差がでる
それと同じで、お風呂メーカーの材料には定価はありますが、リフォーム工事にかかる費用は業者が独自に決めているので、浴室リフォームの見積もり価格が全然違うことも普通にあるのです。
例えば、近隣の大工さんにユニットバスAメーカーを使った浴室リフォーム費用の見積もりをお願いしてみたとします。
そして、同じ内容で全国大手企業のリフォーム部門に、同じくユニットバスAメーカーを使った浴室リフォーム費用の見積もりをお願いしてみたとします。
実際に試してみるとわかりますが、このときの浴室リフォームの見積もり金額、全然違った価格で出てきます。
見積書には「見積り御内訳」とかって仰々しく書いてきますが、同じユニットバスメーカーの同じ商品でも、お風呂リフォーム見積もり総額では全然違った金額になってくるという。
そうなると
- どちらの金額が正しいのか?
- この見積もりは高いのか?安いのか?
- 余計な工事を入れられていないか?
- ボラれていない?
- 保証の範囲やメンテナンスの違いは?
このように、一般的にはよくワカラナイことが浴室リフォームには多すぎるのです。
ですから、当サイトではより具体的に、お風呂リフォームの見積もりについて、ていねいに解説していきます。
まずはお風呂リフォームの基本となる材料、ユニットバスメーカーの業界ウラ事情から。
お風呂メーカーの業界ウラ事情
まず最初にお伝えしたいこと、それは
各メーカーはこぞって新商品を発売していますが、ユニットバスはどこも大差ないほど「かなり開発がしつくされている」感があります。
最近ではバリアフリーは当たり前ですし、モノ珍しい便利な新機能などもなくなってきました。
つまり、販売促進する側から見ても、「ユニットバスメーカーごとの差別化がうまく訴求できない状況」なんですね。
ですから、今はどのメーカーのどのユニットバスを選んでも、まったく遜色ありません。
本体価格のグレード毎に違いはありますが、同一価格帯の商品であれば、メーカーによる損得などはほぼナシ。
つまり、あなたが気に入った浴室メーカーを、価格重視で選んで良いということです。
ただし、リフォームチラシ⇒即電話は危険
だからといって、例えばお風呂リフォームのチラシを見て
「フリーダイアルだし、電話して聞いた方がラクだし早いから」
と言ってスグに電話相談をしようとする方が大変多くいらっしゃいますが、それはダメです。
ちょっと考えてみてください。
そんなチラシを見て電話をしてきたアナタは、業者側からどのように見られているのかを...
このように、業者側にあなたの「やる気」を悟られてしまってはダメ。
リフォーム業者は百戦錬磨の方々ばかりですから、これではアナタに優位な交渉とはなりません。
そうではなくて、
というくらいの「上目線」で、浴室リフォームの見積もり依頼をしてください。
また、最初にアナタからリフォーム業者に電話して見積もり依頼をしてしまうと、相手の電話応対が悪い時でも断りづらくなります。
ですからリフォーム業者さんにお風呂リフォーム費用を相談するなら、
『お風呂リフォーム費用のお見積もりなら、是非当社にさせてください!』
と業者さんに言わせるように、まずは軽ぅ~くお問合せをするのがコツです。
【浴室リフォーム業界ウラ話】その1.流通のヒミツ
浴室には「定価(=メーカー希望小売価格)」が設定されています。
そして浴室メーカーのほとんどは、直接販売をしていません。
というのも、浴室は「現場での組立施工(=工事)」が必要な商品だから。
従って浴室メーカーは、ユニットバス組み立て工事のできる販売店に委託をして、一般のお客さんに販売(=小売り)しています。
このような商品販売のことを「材工販売、その流れを「商流」といいます。
浴室メーカーで製造した商品が販売店に卸され、販売店から工務店に販売され、工務店がアナタに販売するという形です。
そして、その価格から○○%割引という形で売られていることが一般的です。
↓
メーカーの委託販売店
↓
工務店
↓
アナタ
また、浴室のような現地での設置工事が必要な商品は、工事を施工するうえで様々な費用がかかります。
この工事費用、通常はアナタに販売をする【工務店】が手配しますから
<浴室メーカー>
⇒①⇒【メーカーの委託販売店】
⇒②⇒【工務店】
⇒③⇒【アナタ】
<各種下請け専門工事業者>
⇒④⇒【工務店】
⇒⑤⇒【アナタ】
という流れで、浴室材料と工事の価格が発生します。
これを「材工見積」といって、材料と工事を合算した見積を意味します。
最近では【工務店】の部分が、大型家電販売店(ヤ○ダ電機)や大型DIY店(カ○ンズ)や、大型ショッピングセンター(イ○ン)などとなりつつありますが、その前までの流通はほぼ一緒です。
また『責任施工』の面から、『浴室メーカーの認定下請け業者』が設置工事付材料販売をすることも主流になってきています。
【浴室リフォーム業界ウラ話】その2.浴室材料の原価の秘密
前出の流通では、商品が流れるたびに利益が発生しています。
①から⑤まですべてに「各お店の利益」がその都度加算されています。
ざっくりとですが、その利益をお教えしますね。(あくまでも参考事例です!)
② メーカーの委託販売店 10~15%
③ 工務店(材料) 30~40%
④ 各種工事業者 30~40%
⑤ 工務店(工事監理) 30~40%
それぞれ、浴室材料を仕入れた価格に対して設定する目標利益の目安です。
一番利益を乗せているのは、全体をとりまとめる工務店。
メーカーは①の利益を含めて委託販売店に浴室商品を販売し、委託販売店もまた②の利益を加算して工務店に浴室商品を売ります。
最近は市況もキビシイので、ナカナカ上記のとおり利益確保をするのが難しいのですが...
なので、各メーカーや業者さんは、自社利益を少しづつ減らして受注を優先します。
この利益を減らすことが『値引き対応』です。
例えば『定価100万円のユニットバスが40%引き!』として販売されていると、材料価格は60万円ということです。
でもこの60万円には、①~③の利益が既にがっちり含まれています。
ということは...
だって浴室メーカー側も、希望小売価格から値引きナシで売れるとは思ってませんので。
ちなみに各浴室メーカーともに、超高級ゾーン商品は材質が良くなっているので原価も高いです。
ですが、一般ゾーンの浴室商品は、ほぼこのような価格設定となっています。
【浴室リフォーム業界ウラ話】その3.浴室工事原価の秘密
浴室リフォーム工事は、次のような工事業種が順番に関わってきます。
- 【大工工事】既存お風呂の解体・撤去・処分、壁や床のやり直し仕上げ工事(平均2名×3日)
- 【電気工事】既存お風呂の電気結線外しおよび復旧(1名×半日×2日)
- 【水道工事】給排水管接続工事(1名×2日)
- 【浴室設置工事】ユニットバスの現地組み立て(2名×1日)
最低でもこれだけの工種が、お風呂のリフォーム工事の作業を流れ作業でしていくことになります。
例えば家のお風呂が古くて狭い場合は、ユニットバスを設置する広さを新たに確保するための拡張工事が必要になります。
そうなると、浴室リフォーム工事の材料費もさることながら、複雑な大工工事が必要になり、より多くのリフォーム工事人工が必要なのです。
ですが、床・壁・天井などの新しく仕上げる材料費というのは、そんなに高くはありません。
浴室リフォーム見積りで最もお金がかかるモノ
最もお金がかかるのは『工事にかかる人件費(=人工費用)』です。
そして、これら工事にかかる人工を、お風呂リフォームの依頼者に代わって代行手配・管理するのが「工務店」の仕事。
3日間の工事なら、工務店は現場管理をするだけで、たとえ現場にいなくても3日分の人件費と利益を計上してきます。
各工事会社に支払われる人工原価は、私が以前にいた会社の場合で@20,000円/1日程度。
地域や季節によって変動はありますが、親方と手元(バイト)の日当を均して、工事店利益を加算してもだいたいそのくらいですから、
- 大工6人工 + 電気1人工 + 水道2人工 + ユニットバス2人工 + 工務店代理人3人工 = 14人工
- 14人工 × 2万円 = 28万円
大工工事に必要な材料費は別途必要ですが、角材やクギといった副材料費は、各業種合計で多くても8万円程度で収まります。
そしてすべての工事を管理する【工務店】の管理費(=粗利益)は最低でも30%以上ですから
+ 資材費計8万円
+ 工務店管理費30%
≒ 合計47万円
というのが、一般的な工務店の工事見積金額になります。
ちなみに工務店から出てくる一人当たりの人件費は、前出の工事人工原価+30% = 26000円以上になっているハズ。
見積りの人工費用がもっと高ければ、それだけ自社利益を乗せている証拠です。
工務店は更に効率化で利益を確保している
最近の工務店さんや異業種店さんは、これらの工種をパッケージ化して効率追求をしています。
水道業者がユニットバス設置工事や大工工事を兼任したり。
そのようにして自社で複数の工事を自前で行って工事原価を下げているので、逆に値引き交渉の余地がココにあるとも言えるのです。
【シミュレーション】浴室リフォームを試算してみた!
それでは今までの解説に当てはめて、浴室リフォーム費用の見積り試算をしてみましょう。
写真を例にすると、『在来工法』で作られたお風呂をユニットバスにリフォームする工事です。
ユニットバスは普及タイプの商品として、定価90万円前後とすると
- ユニットバス価格 : 90万円 × 55% = 495,000円
- お風呂リフォーム工事費 : ≒ 47万円
- 計 : ¥965,000円 (←あくまで見込み価格)
この見込み価格から、どれだけ値引きを獲得できるか...
ここが、値引き交渉のスタートラインです。
ここからどれだけ値引き獲得をできるかが、浴室リフォーム費用の交渉になります。
【コレが正解!】浴室リフォームで損しない見積もりの取り方
例えば、手っ取り早い方法として、
という方法があります。
というのも、大型ホームセンターは「地元の工務店」か「浴室メーカー系工事会社」のどちらかが代行業務を請負しているんです。
ですので、浴室リフォームの見積もりもかなり信用できますし、作業服の名前や名刺の名前がホームセンター名と違っている場合は、おおむねこのような下請けの流通スタイルです。
このようにして、できれば地元にある大型ホームセンター2社くらいに、浴室リフォーム費用の見積もりをお願いします。
そして2社の見積もりをじっくり比較しながら、
これで、大手リフォーム業者さんと地元大型ホームセンター2社の計3社の浴室リフォーム費用の見積もり比較ができます。
浴室リフォーム費用の見積もり比較をする理由
浴室だけに限らず、リフォーム工事にはアクシデントがつきものです。
解体をしてみて初めてわかることや、予想していなかった修理箇所、新たに工事が必要な内容などが増える可能性もあります。
そのような内容をある程度加味して、リフォーム見積もりに最初から入れてくれる業者こそがホンモノの信頼できる業者さんです。
ですから、3社の浴室リフォーム見積もりの内容をしっかり比較して、
- 浴室リフォームの見積もり項目が細かく、他社と比較してもモレがないこと
- 見積もりに含まれている工事と別途工事の内容が明確に表記されていること
- アクシデントで追加工事料金が発生したときに、一番信頼できそうなしっかりとした応対ができる担当者
そして、そのなかで費用の安い業者さんを選ぶこと。
浴室リフォーム費用の材工見積価格に「定価」はありません。
したがって、同じ工内容と工事品質であれば、「安い見積もり=業者さんのガンバリ」ですから充分評価できます。
とはいえ、上記のような浴室リフォームの見積もり集めは手間と時間がかかりますし、
- 1社づつ良さそうなリフォーム業者さん選びをするのが大変
- ホームセンターや工務店を訪問しなきゃならない
- それぞれの業者さんに同じこと(浴室リフォームの希望内容)を伝えなきゃならない
という「面倒くさい」デメリットもあります。
なので最近は、ネットを利用して簡単に「優良リフォーム会社の一括見積もりを依頼できるサイト」で、浴室リフォームの見積もりを集めて比較検討する人が増えています。
浴室リフォームの見積もりはたくさん集めたほうがイイ理由、それは
つまり、浴室リフォーム工事の正しさを判断する「精度が上がる」ということに他なりません。
浴室リフォームはどこに頼む?元営業マンが明かす騙されない業者の選びかた
浴室リフォームは、ほとんどの家が一生に1度しかしませんよね?
なので、急いでリフォーム業者を決めてはいけません。
お風呂が壊れてしまって緊急性が高い場合は別ですが、浴室リフォームを急がなきゃならないことは全然ナイありません。
浴室リフォームしようと思ったら、最低でも2~3ヶ月くらいかけてゆっくりと、どんなプランにしようかとじーっくり考えつつ検討すべき。
そのためにも、事前にたくさんの浴室リフォーム業者の見積もりや施工プランを集めておくことが重要なのです。
タイミング的には、浴室リフォームを思いついたらスグに複数の浴室リフォーム見積もりプランを集めはじめてください。
たったそれだけで、お風呂リフォームの勉強になりますし、スグに見積もり比較が始められます。
浴室リフォーム業者選びに妥協してはイケナイ!
また浴室リフォームの見積もりをしてもらったからといって、
と、リフォーム業者に返事をするのを急いだり、焦ったり心配することは一切ありません。
リフォーム業者もプロですから、1回の見積もり提出で受注できるなんて、これっぽっちも考えていませんから。
一般的に浴室リフォームというのは、何度も何度も現場調査や見積もりを行って、お施主さんと数回交渉をして、ようやく決まるもの。
ですから、あなたや家族が納得できるプランになるまで、浴室リフォーム業者を比較し、個別に打合せし、あなたからのお返事なんて堂々と待たせましょう。
交渉先を天秤にかけるのだって、あなたがお施主さんなんですから遠慮はいりません。
契約書にハンコさえ押さなければ、複数の業者と交渉するのは全く問題ありません。(あなたは打ち合わせで大変になるかもしれませんが)
そうすると業者のほうがジれて
といった更なる値引きを獲得できることもあります。
浴室リフォームの工事業者を決めるときは、最後まで決して焦らないように、そして完全に納得してから契約してください。
【ズバリこれ!】浴室リフォームで100%失敗しない見積りテクニック
以上のとおり、あなたが浴室リフォームで100%失敗しないためには、
- 浴室リフォームを思いついた時点で、見積りや提案プランをたくさん集める
- 2~3ヶ月かけて見積り金額をジックリ比較したり、工事内容をチェックする
- あなた自身が浴室リフォームの知識を蓄えつつ、複数の業者さんと焦らずにじっくり交渉し、最後は「金額」と「質」と「応対態度」に納得できてから契約する
まずは、浴室リフォーム見積もりをたくさん集めること。
これこそが、初めてのお風呂リフォームでも失敗しない、元業界営業マンが明かす騙されない業者の選びかたの、はじめの一歩です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
あなたの浴室リフォームが素敵なものになりますように。